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キノの旅二十二巻第五話 届ける話 感想

●届ける話 -Delivery-
一言でいうなら:シズと陸と出会い
名言:(強いてあげるものはなし)

 

登場人物:シズ(作中言及なし、かわりにセーター男やパーカー男)と陸
話の長さ:約40ページ
備考:ホヴィー登場

 


あらすじ
 男は傭兵団の隊長から仕事を引き受けた。戦闘ではなくお遣いで、ここより七百キロメート北方にある王国へ荷物を届ける仕事だった。荷物の中身は聞いても教えてくれなかった。バギーを飛ばし、夜が近づいたので休もうとして異臭に気付いた。臭いの原因は、荷物の中身である犬とその糞であった。それを皮切りに男は慣れない犬の世話をする羽目になった。目的地へ進むこともままならず、吠えられ噛まれながら排泄や食事の世話をした。しかし、日数が経つと段々と円滑にコミュニケーションが取れるようになった。

 

オチ
 念願である目的地の国に到着した。しかしそこでは黒い煙と砲声が轟いていた。しばらく待ってから門に行くと、革命が成功し王家が倒されたと門番に聞いた。傭兵団と合流し真相を聞かされる。犬の取り寄せは革命支援依頼の隠れ蓑であり、革命派の一人が本来出られない国外に出るため、犬を買いにいくフリをして革命を支援してくれる国や傭兵を探したのだった。そして傭兵団の協力のもと革命が成功した今、犬を届ける仕事はどうでもよかったのだ。
 犬を受け取るはずだった主の死体を聞き出しそれを見る。女の子の死体で右手に紙が握られていた。紙には女の子と白い犬が描かれ、犬の名前は「陸」だった。お前の名前は陸でご主人様は死んだと犬に呟くと、「そうですか」と返事があった。急に犬が喋れるようになっていた。人間の数倍の速度で歳を取るせいだと陸は言い、さらにあなたの僕(しもべ)になると言った。仕事を終えた男はいい機会なので傭兵団を抜けることにした。出国時「お名前を、教えてください」と助手席についた陸が言った。


感想
 シズと陸の旅の原点、もとい犬の世話をするお話。生き物の世話は大変だとつくづく思う反面、苦労を経てうまく回り始ればやはり良いものだと感じた。このお話でシズと陸が出会い、「祝福のつもり」へと繋がることになる。そこでシズはある少女を失い、それによりシズに幽霊が取り憑くという冗談話があるのだが、今回のお話も似ていて取り憑く先は陸かもしれない。

 

 今回注目したいのは「名前」という単語である。作中「名前」が使われているのは、序盤の出発時「〜。お前のことは忘れないよ。ところで、名前なんだっけ?」(145p)と傭兵団から言われた台詞と、終盤陸がシズに名前を教えてほしいと催促した二つの台詞である。ここから読み取れるのは、傭兵団からは仲間であるはずなのに名前を知られておらず、彼らとは仲間になりきれていないのに対し、陸からは僕(しもべ)として尽くすべく名前を知りたがっているのである。

 

 ここで振り返りたいのが第三話「取り替える国」である。こちらでも「名前」が使われる台詞が登場しており、一つ目は少女が名乗ろうとして「それは要りません。私達も名乗らないので」と遮った師匠の台詞。もう一つは最後で旅の同行人になった少女に「あなたの、お名前は?」と尋ねた師匠の台詞である。師匠は当初お互い名前を明かさないことにした。これは必要以上の深入りを避けたのだと思う。しかし最後では逆に名前を求めた。これは今後師匠が少女に深く関わっていくことを宣言したように思える。

 


殺害人数:0(シズの累計殺害人数:27)
シズの主張が認められなかった回数:0(累計数:6)
国の技術レベルと特産物等:中世
収穫:陸が仲間になった

 

[ 小説第22巻 ] 22:39 - | comments(0) | trackbacks(0) |2019.11.28 Thursday
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[ - ] 22:39 - | - | - |2020.05.24 Sunday









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