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キノの野宿の楽しみ方・キノの旅の原点

2019/1/5〜記事タイトル変更および記事末尾にて追記

 

 

 今回はネタ募集のコメント欄に寄せられたCB子様の要望に応えたいと思います。寄せられたコメントはこちらです。

 

 

 キャンプ・ツーリングが流行っており、キノの野宿の楽しみ方を紹介してほしいとの事でした。そこで本記事ではコメントの解答と共に、キノの国外における旅全般についてまとめてみたいと思います。

 

 

一覧

朝飯の些細な楽しみ方は?

野宿場所の決め手やタイミング

雨の日の過ごし方

キノの朝の日課

服装

国への道中

旅で気にかけていること

旅での楽しみ

編集後記:キノの旅の原点

 

 

 


●朝飯の些細な楽しみ方は?

 基本的にキノの朝飯は携帯食料のようです(携帯食料の詳細は著者ツイートにて)。出国後にお土産の食べ物を食べることがありますが、大抵は出国したその日に食べており(優しい国の野外食や分かれている国での干物など)、結果的に朝飯は携帯食料になりやすいようです。携帯食料はあまりおいしくないそうですが、その反面国での食事をキノは楽しみにしています。

 

 

●野宿場所の決め手やタイミング

 野宿をする場所の決め手ですが、これは直接的に言及されたことはありません。しかしいくつかお話を見ていくと分かることがあります。優しい国出国時、もしもの雨の時に備えエルメスと木にロープを渡しタープを張りました。つまりエルメスだけではタープを張れないので、必然的にロープをくくりつけられる木などある場所となりますね。ほかに火を起こすわけですからそれに適した場所、ほかに燃え移らないような場所が適していると言えるでしょう。

 

 次に野宿をするタイミングですが、これ関してはきっちりと「日暮れ時」と決まっております。これは言及したのは陸ですが「太陽の光を一切無駄にしないための、野外活動に慣れた人間に染みついた習性」(船の国116p)とあることから、朝に夜明けと共に起きることとセットで旅人が意識しているようです。ほかにも著者がこんなツイートをしています。

 

 そして今回記事作成時に初めて気付いたのですが、野宿の際キノは周囲の安全監視をエルメスに頼み、キノ自身は先に寝るということが判明しました(多数決の国)。こう考えるとエルメスがネボスケなのも仕方ない気がしてきます。まあ安全なはずのホテルでは一緒のタイミングで寝ていると思いますが。

 


●雨の日の過ごし方

 雨に遭遇しているエピソードが2つほどあります。ひとつは「旅の途中」。雨が降りそうになり偶然廃墟を見つけた。床がしっかりし屋根がどこも落ちていないのでエルメスを乗り入れた。床が汚れ落ち葉が多かったので外から枝を持ってきて掃除をし、普段は雨よけにつかうタープをシートとして床に敷き荷物を降ろした。外で雨が降り始める中で火を焚き食事の缶詰とお茶を飲食した。さらにエルメスと明日の予定を楽しそうに話した。そして火を消しカノンを持ったまま眠りについた。朝起きると日課通り過ごし出発した。実はそんなキノ達を謎の蒼い人達が見ていた。…というお話です。このお話に関しては10ページ以上費やし事細かに描かれているので、ぜひ小説をお手に取ってほしいです。

 

 もうひとつは「戦えない国」で、バケツをひっくり返したような雨の中での1シーンです。こちらは大部分がキノとエルメスの会話で、雨でヒマということや次の国に関する会話です。また描写は少な目ですが、エルメスはサイドスタンドについて濡れた土にめり込むのを防ぐために、車体の下で太い枝が何本もつっかえ棒にしているという、経験者でしか思いつかない描写もあります。

 

 

 

 以上が解答となるのですが、これらはあくまで一例として聞いてくれたのだと思います。なのでここからはいくつか補足の項目を設けていきたいと思います。


●キノの朝の日課
 ヌ詭世韻閥Δ傍きる
◆シ擇運動
.パースエイダーの整備と訓練
ぁデ┐蕕靴辛曚蚤里鮨,(多数決の国59pにて・省略される場合あり)
ァツ食(基本的に携帯食料)
Αゥ優椒好韻離┘襯瓮垢鮹,い撞こす
Аイ燭木の後始末をし、荷物をすべてエルメスに積み込み出発

 

 こんな感じでキノは毎朝この日課をこなします。これが国内のホテルであればシャワーや豪華な食事を食い溜めなんてものが追加されます。パースエイダーの整備と訓練も欠かしませんが、お約束なのがネボスケなエルメスを叩き起こす展開です。キノは度々エルメスに朝早く起きてほしいと言っていますが、エルメスは大抵寝坊しています。

 


●服装

 キノの服装は季節ごとに変えています(入れない国人を喰った話)。

・春〜茶色のコート
・夏〜白いワイシャツの上に黒いベスト
・秋〜黒いジャケット
・冬〜防寒着

 

 …以上がキノが基本的な季節ごとの服装です。注目してほしいのがベストとジャケットです。この2つは実際同じ服で、取り外しができる袖を外したものがベスト、取り付けたものがジャケットです。これは旅人は荷物を極力減らすものという設定に基づくものです(店の話)。ほかにも帽子とゴーグル、さらに状況に応じて顔にバンダナをしてエルメスを走らせます。

 


●国への道中

 キノは各所の国に立ち寄りながら基本的に西へ進んでいます。行先を決める際は他の旅人などから教わった地図とコンパスを用います(レールの上の三人の男)。国と国の間には大抵道がつながっていますが、道の状態はまちまちで極端に悪い状態の道もあり、転ぶことを嫌うエルメスから度々注意を受けることがあります(忘れない国)。エルメスとは他にもさまざま会話をし、国の手前ではその国についての噂について話したり、スキンシップとしてエルメスを(軽く)叩くことがあります(コロシアム)。

 

 また、小川を見つけた際は休憩を取ります。その際水分補給をしたいところですが、そのまま生水を飲むようなことことはしません。生水を浄水(自然の浄水器をつくるかバンダナで濾過)し沸騰させ茶葉を入れてお茶にします。こうすることで多少汚くても気にせず飲むことができるのです(人間の国羊たちの草原)。

 

 

●旅で気にかけていること

 インタビューの国にて、「一番考えている事は何か」という質問に対しキノは「食べること」と返し、基本は携帯食料だが食べられそうな動物である兎や鳥や小鹿を見つけるとすぐに撃ち殺し食べると答えています。一方で「一番困ることは」という質問には「生きている人間」と答えます。道中で旅人や商人に会うとキノは普通に会話をすることがありますが(人を殺すことが出来る国)、実際会う人の半分は危険で狼藉を働こうとしてくるので、警戒しすぐ反撃できるよう日頃から訓練をしているのです。

 


●旅での楽しみ

 旅での楽しみはやはり見たこともない景色に出会えることです。絶景の場所ではエルメスを止めてキノはその景色を見ます(優しい国など)。またハンモックで寝るととても快適です(旅の終わり)。

 

 

 

●編集後記:キノの旅の原点

 さて、要望に関しては上記の通り記事を作ってみたのですがいかかでしたでしょうか? 実はこの件にはまだ書き足りない事があります。ですがこれは要望とは逸れることなので、記事末尾に編集後記として残したいと思います。これはキノの旅の原点に迫れたかもしれない体験のお話です。

 

 今回の記事作成ですが、質問の時点で少し不安な点がありました。それは管理人自体がキャンプやツーリングをあまりやった事がない点です。自分は移動手段が基本的に車で、遠出をするときも電車がメインです。そしてキャンプも下手したら中学生あたりを最後にやっていない気がします。そんな自分が"楽しみ方"というのを紹介できるのかという不安です。質問主さんからはキャンプやツーリングが楽しいものだと文章からとても伝わってきます。しかし自分が分かっていないのではと思いました。そこで、まずはそれらの魅力について知るため、その魅力を紹介した書籍を見てみることにしました。

 

 ということで図書館に行き、それらの書籍を見てみました。キャンプに関しては初心者向けの本を見つけなるほどと思いましたが、ここで特に発見があったのはツーリングの方です。最初に見つけたのはツーリングの雑誌でした。風景のベスト100を取り上げたもので、とても綺麗な光景が紹介されていましたが、いまいちピンと来ませんでした。確かに良いのですが、わざわざバイクで足を運ぶものなのかという感じでした。

 

 ツーリングの書籍を検索してみたところ、別の棚にもあるようでした。探してみると、「ルポ」の棚にある書籍が見つかりました。それが記事の真ん中で紹介している著者斎藤純の「オートバイの旅は、いつもすこし寂しい。」という本でした。実際しっかりと読んだのはまえがきとあとがきという失礼なことをしましたが、ここに書かれていることこそツーリングの魅力を的確に表していると思いました。

 

 ところで、みなさんは旅行へ行く際に何をしますか? 少し変わった質問かと思いますが、これについての答えは2種類に分かれるかと思います。ひとつ目は「綺麗な観光地に行き遊んだり快適にくつろぐ」というものかと思います。景色が綺麗だ、 温泉が気持ちいい、それらを体験し記録したい、みなにも見てほしい! そういったものではないでしょうか。写真をたくさん撮って記念にする。普通の光景かと思います。では自分も同様に撮るのかというと、あまり撮りません。風景を撮るというのはまだやりそうなのですが、よくある極上のスイーツの撮影、あれは自分はまずやりません。もちろん他の方が撮るのは全然オッケーです。普通に自分も甘いものが好きなので公開している方がうらやましい限りです。

 

 では最初に挙げた質問。旅行で何をしますか?のもうひとつの答えですが、「物思いにふける」だと思います。そういえば約一年の2017年の年末。このサイトにて「管理人の旅」と題し東京観光のレポートをまとめました。キノのゆかりの場所をめぐるというものでしたが、見返してみると我ながらなんとも退屈というか、少なくとも観光を楽しんでいるのとは違うのではというのが読んだ人にも伝わってくるのではないでしょうか。

 

 話を書籍「オートバイの旅は、いつもすこし寂しい。」に戻します。この本がツーリングの魅力を的確に表していると思った理由は、バイクの旅は自分の内面を見つめ直すものといった旨の表現をしていることです。そして長らくテーマが離れてしまったように思えますが、このサイトはキノの旅がテーマです。そしてあるエピソードについて思い起こしてほしいことがあります。それはキノの旅最初のエピソード「森の中で」です。キノの旅トップを飾るお話で、ファンなら定番の台詞…

 

 

  ボクはね、たまに自分がどうしようもない、愚かで矮小な奴ではないか? ものすごく汚い人間ではないか?なぜだかよく分からないけど、そう感じる時があるんだ。そうとしか思えない時があるんだ……。でもそんな時は必ず、それ以外のもの、たとえば世界とか、他の人間の生き方とかが、全て美しく、すてきなもののように感じるんだ。とても、愛おしく思えるんだよ……。ボクは、それらをもっと知りたくて、そのために旅をしているような気がする

 

 

 つまりキノは、世界を旅をすることは自分を見つめると同時に世界を見つめているのではないか、だから旅をしているのではないか。「オートバイの旅は、いつもすこし寂しい。」の著者は、キノととても近い考え方をしているのではないか、そう感じた次第です。

 

 

2019/1/5追記
 さきのキノの定番の表現は、バイク乗りの方ならではの表現ではないでしょうか。自分はこの表現について「旅人」であれば誰でも当てはまる、つまり旅をするなら移動手段は関係なしに含まれるかと思っていました。先にも述べた通り、管理人は基本的に車しか乗りません。そんな自分が旅に出たらどうなるか、実際自分は2018年末に友達に会いに片道70kmの距離を車で行きました。休憩含めざっと片道3時間半ほどかかりました。車ということで車内は暖房を効かせます。当たり前のことですが、車なので速度を出しても風なんて感じるはずがありません。音楽もかけちゃいます。さて、そんな車の旅でキノと同じ気分になれるでしょうか? まあそれは考えづらいでしょう。


 車以外ではどうでしょうか。バスや電車、飛行機というのもありますが、それらは同乗する人がとても多そうです。いろいろな人が見れそうですが、キノの表現でいう「世界」を見るというのがややしづらいように感じます。では自転車は徒歩では? こちらになると移動距離に問題があるように思えます。キノはさまざまな国を回っていますが、それをするには自転車でもかなりの時間がかかるでしょう。労力もかかるのでそれが旅の主題になるかもしれません。

 

 そう考えた時、キノの定番の表現はバイク乗りならではの表現だと感じます。バイクに乗ることで速度に応じた風を感じる。それなりの移動距離を往けることで世界を見て回れる。さまざまの街でさまざまな人を見ることができる。それらを見て世界を感じ、その対比として自分を感じる。自分を汚いと感じた時、世界がすべて美しいと感じる。

 

 書籍「オートバイの旅は、いつもすこし寂しい。」では、バイクの旅は自分の内面を見つめ直すものといった旨の表現をしていました。これはまさしくキノの旅と志を同じくするものでしょう。この書籍のおかげで管理人はそれに気付くことができました。キノの定番の表現は、バイク乗りだからこそ生まれた言葉なのです。

 

 

 

注:記事掲載の順列の都合上、投稿日時を操作。初投稿日2018/11/9

[ おすすめ記事 ] 23:59 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.03 Tuesday
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