キノの旅を総括したい

"世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい"
そんな世界を余すことなく総括する、キノの旅まとめサイト。ネタバレ注意


 
 〜 管理人コメント 〜

小説22巻を語るニコ生放送を
7/19(金)の23:00から行います
放送コミュニティはこちら


キノの旅データベース
作中言語解説記事
〜それぞれ公開中です


全話リストはこちら



キノの旅XXII
the Beautiful World
(電撃文庫)

   


 記事検索

 全話リストはこちら



 
SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
         









































<< キノの旅二十巻第四話 宝探しの話 -Generic- 感想 | main | キノの旅二十巻第六話 夫婦の話 感想 >>
キノの旅二十巻第五話 宝探しの話 -Genocide- 感想

●宝探しの話 -Genocide-
一言でいうなら:お宝争奪バトルロワイアル
名言:「"誰も見ていない場所で、仕事なんかする必要はない"〜」


登場人物:師匠と弟子、ほか多数
話の長さ:約80ページ
備考:ひと気のない国・同名の話あり・他の話とリンク (宝探しの話 -Generic-

 

 


まえがき
   今回は登場人物が多いので最初に取り上げておく。記事の終盤にも登場人物の行動と結末のまとめがあるので、言ってしまえば登場人物欄だけを読めば話の全貌が把握できるかと。

 

テッド…カウボーイ風の男。宝探しの旅案内人としてテッドとミーシャを連れてきた
オッチ…最年長。農夫風で陰気そう
ドクター…三十代前半に見える博士。噂を聞き単独で来た
ミーシャ…三十前後に見える元女優
ヤージ…二十歳そこそこの男性。中肉中背。ヤインとカップルで偶然ここを通りかかり宝探しに参加
ヤイン…二十歳そこそこの女性。小柄で無口

 


あらすじ
   師匠と弟子は信じがたい「例の話」をもとに目的の国へ向かっていた。そしてそれを発見したが、その国は大きな川の中州にあり、とても入れるようには見えなかった。そんな矢先、自分達のほかにも人がいることに気付いた。師匠は警戒を怠らないことと、いざという時の合図を決めて彼らの元へ向かった。そこにいたのは6人の男女でみながこの国目当てであった。入国する方法も心得ており、上流で雪崩が天然のダムとなり、一日なら入るチャンスが生まれるとのことだった。


   そして、待ちに待った入国の時がきた。川の水位が急激に低下したのだった。みな財宝を取る気満々だったが、ドクターだけは研究が目的とのこと。そしてそれぞれが探索を開始、遺体や家からお宝が見つかった。その後、師匠と弟子はみなが取り決めた時間を見計らい集合地点の入り口へと向かった。集合地点にはミーシャとドクター以外の四人がいた。それぞれお宝をぎっしり手に入れていた。


   発砲音がした。みなそれぞれ伏せたりした。ミーシャの銃の発砲音のようだった。すると遅れてドクターが来て、むこうでミーシャが死んでるようだと言った。みなで行ってみるとミーシャが死んでいた。集合場所にいなかったドクターが真っ先に疑われたが本人は否定した。内部犯なのか外部犯なのかみなが疑心暗鬼に陥る中、お互いが見える位置で宝探しを続行することとなった。ある程度探索した後、用を済ませたいとヤージとヤインが立ちあがった。2人で大丈夫かと言ったが彼らは聞き入れず行ってしまった。


   発砲音がした。みなそれぞれ伏せたりした。発砲音は2種類だった。襲われて反撃しているのか、仲間割れか分からなかった。さらにみなの前に発煙手榴弾が投げ込まれた。どんどんあたりが見えなくなっていった。するとオッチが駆け出して行ってしまった。自分だけでも国を出るつもりのようだった。テッドは師匠達に3人一緒にいるように言って、オッチを追いかけた。

 

   残された師匠達3人の元に、血だらけでヤインを背負ったヤージが現れた。誰かに襲われ反撃、たぶん倒したという。それを聞き師匠は自分達が見てくると言い、弟子にドクター以外は皆殺しという合図をした。そして師匠達がその場を離れると、ドクターはどうすればいいんだと言った。すると死んでおけよと負傷しているはずだったヤインの声がした。ヤインの持った大型のナイフがドクターの喉元にせまり…ヤインが撃たれた。フラフラだったヤージが声をあげ飛び跳ねたが、彼も撃たれて死んだ。師匠と弟子が撃ったのであった。ドクターは後ずさるとその手にヤインのナイフが触れた。


   テッドは逃げていたオッチに追いついた。そしてなんとかオッチを落ち着かせ、なぜ宝探しを始めたのか理由を聞いた。理由は妻が重病で国の最高の医療を受けるために資金が必要だった。それを聞いてがんばれよと言ったテッドは、オッチを殺した。

 

   テッドが戻ると弟子が負傷していた。弟子によると、そばのカップルの遺体は二人が偽装の上襲ってきたので撃退したものの、ドクターのナイフ術により負傷したとのことだった。それを見てテッドはとりあえず死んどけと言い弟子を殺そうとした。そして銃声。弟子がテッドを無力化した。弟子は利き手を負傷したふりをして、無傷の利き手である左手で撃っていた。その場に師匠が現れた。弟子によると自分の傷は師匠により唐突にやられたのだという。驚愕するテッド。


   じゃあミーシャを殺害したのは誰かとなって、師匠は驚くべき推理をした。それができたのは一人、ミーシャ本人であり、自殺したのだという。そして発砲音はみなを混乱させるために単なる遊びだと推理した。さらに師匠はテッドが人殺しを楽しんでおり、オッチを殺したことも見抜いた。テッドは助けてくれたら報酬を出すと申し出たが、助ければ殺しを続けると確認した師匠は彼を殺した。

 


オチ
   生き残った師匠・弟子・ドクターが国の外へ出ようとした。すると師匠がドクターに荷物を置いていくように言った。ドクターは拒否すると、弟子は自分達がこの国へ来た本当の理由を語り始めた。自分達は政府に雇われ、酒場でテロをすると言った男の捜索を任されたのであった。ドクターは酒場の男が自分であると認め、自分を蔑んだ故郷を皮切りに、世界中の国を渡り歩いて細菌をばらまき皆殺しにするのだと言った。師匠はドクターを殺した。


   師匠と弟子は国に爆弾を設置してから脱出。爆破すると国は川に飲み込まれた。弟子はこれまでを振り返り、ドクターを殺したのは優しかったですねと言った。本当はドクターは生け捕りにし拷問にかけられるはずだったのだ。そして出発することにしたが、師匠は弟子が負傷しているにも関わらず運転をさせることにした。弟子はこれから2ヵ国分運転するのは辛いと言った。弟子は師匠が病気であるオッチの妻に宝石を渡すつもりだと見抜いていた。

 

 

まとめ
   書き出してみたらずいぶん長くなった。ここで登場人物の行動と結末を書き出してみたい。

 

ミーシャ…彼女は死に場所を探しており、人生最後のお遊びとして銃を撃ったあとで自殺した。彼女は女優だったのだ。だが、それはバトルロワイアルの引き金となってしまった

 

ヤージとヤイン…男女のカップル。端からお宝独り占めのため全員殺害を狙っていた。しかし集団行動によりそれを遂行するのが困難になったため、何者かによる襲撃と負傷を装い先手を打とうとした。その際、ミーシャ殺しの犯人はドクターだと思い込んで一人になったところを狙うが、それを察知した師匠達により殺された

 

オッチ…農夫風の最年長。妻の医療費のため混乱の中で自分だけでも逃げ出だそうとするが、この国へ案内してくれたテッドに油断し殺された。自ら妻に医療費を渡す悲願は叶わなかったが、最後に師匠がその意思を受け継いだ

 

弟子…みなと初対面の時から銃のホルターの位置変え、利き腕を偽っていた。ヤージとヤイン殺害後、師匠に不意打ちで利き手とは逆の右の腕を切られた。それにより利き手を使えないとテッドを油断させることができた

 

テッド…カウボーイ風の男。テッドとミーシャをこの国へと案内した目的はお宝ではなく人殺しであり、こんなことをするのは今回で5回目であった。今回も全員殺害するつもりでおり手始めにオッチを殺害、ドクターを脅威に思いつつ負傷した弟子を殺そうとするが、見事に師匠達の罠に引っかかり殺害された

 

ドクター…博士の目的は、この国でしか取れない細菌による大量破壊兵器の作成だった。それを作り国や世界に復讐するのだと言ったが、師匠に殺された

 

師匠…ある国で引き受けた依頼は、酒場の会話が情報元の信憑性の低いテロ計画だった。師匠はドクターが、細菌による大量破壊兵器製造を企んでいることを見抜き殺した。ドクター殺害は、彼にとって生け捕りが死よりつらいということを見越したうえであった

 


感想
   まさかの孤島の密室殺人ミステリー展開なお話。それぞれの思惑が複雑に絡み合う。このお話は師匠に対する評価を不安定なものとしている。正当防衛とはいえ殺人、さらに無力なドクターを殺害しているので一見非情に思えるが、ドクターを殺害したほうが彼にとっては楽という判断や、無関係のオッチの意思を受け継ぐなど、まるで評価を一定にすることができない。


   それにしても事の発端がミーシャの狂言だったとは、まったくもって迷惑な話である。まあそれがなかったとしてもバトルロワイアルは発生していたか。邪推だが、著者はドクター手練れ説をミスリードしたかったようだが、管理人が読解力が低いせいかドクターを手練れだと全く思わなかった。

 

 

追記

   4話の前日談にて老婆師匠は研究ノートの情報を他国に提供したと発言しているが、本編ラストでは弟子が「あの"研究ノート"くらいは、もらっちゃってもよかったんじゃないですかね?」と言っている。それに対し師匠は言葉を遮るように別の話をしており、彼女は弟子に秘密で研究ノートを所持しているようだ。

 

 

 

師匠達の容姿と装備:自動式ハンドパースイダー・リヴォルバー・大口径ライフル
殺害人数:4(師匠達の累計殺害人数:120)
師匠達が狼藉を働いた回数:1、契約不履行・正当防衛な殺人(累計数:12)
国の技術レベルと特産物等:中世(石造りの家)
収穫:国のお宝?・研究ノート・ドクター捜索の報酬

 

[ 小説第20巻 ] 08:45 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.09.30 Saturday
スポンサーサイト

[ - ] 08:45 - | - | - |2019.06.09 Sunday









http://umidorinakoto.jugem.jp/trackback/381