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キノの旅XXII
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(電撃文庫)

   


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キノの旅十九巻第七話 助けに来た国 感想

●助けに来た国 -Under the Rainvow-
一言でいうなら:捜索隊に同行する話
名言:(強いてあげるものはなし)

 

登場人物:フォトとソウ、師匠と弟子(回想)、アルファ
話の長さ:約50ページ
備考:世界地理描写・人外の登場(獣人化)・他の話とリンク(望遠カメラ=見えない真実

 

 


あらすじ
   休業日、しかも朝だというのにセダンの車がやってきた。出てきた男は役人で、数十日をかけて国の外へ撮影の旅に出てほしいのだという。依頼してきたのは旅の一団。この国は大きな国なのでさまざまな人が訪れ、その内の一団が旅の記録の写真を撮ってくれるカメラマンを探していたのだという。しかし報酬はその間の衣食住程度しかないとのこと。だがフォトは世界が見れると喜んで応じた。


   フォトは依頼者である旅の一団に会った。計30人の男女だったがみな総じて鍛えられた体をしていた。彼等は三台の巨大な水陸両用車を使い旅をしていた。そしてフォトの荷物もそろえ出発した。出発した2日目の食事の際、リーダーの男がフォトに旅の目的を語り始めた。


   彼らの目的は、五百年前に置き去りにしてしまった同胞を助け出すことだった。元は一つだった彼らは祖国である大きな国からある差別により追放された。そのため新天地を求め別の大陸へと移ることにした。そこで木々を切り倒した筏(いかだ)を作り海へと渡ったが、それは多くの犠牲が出た苦難の旅だった。そしてある小島に辿り着いた。小さい緑と真水が取れる島であり一安心したが、みなが暮らしていくには小さすぎた。そこで、苦渋の決断としてこの先も耐えられそうな者達だけで出発し、そうでないものは置いていくことにした。別れ際に、新天地を見つけたあかつきには必ず助けに来ると約束した。


   新たに出発した一団はついに新大陸をみつけた。だが海岸沿いにはすでに国があり、新たに国を興すのは不可能だった。そこで一団は内陸を徒歩で延々と進んだ。そしてようやく住める場所を見つけた。数百人まで減っていた一団は必死で国を作り上げた。だが置き去りにした者達を迎えに行くまでは手が回らなかった。しかし時が経ち彼らをしている者達が減っても、彼らの存在はしっかり教えた。


   そして四百年以上の時が経過してしまった。そんな中、国にある美女とハンサムな男がやってきた。彼女ら曰く「山より高い空から偶然、生活の様子が見えた」そうだ。それがきっかけでこの国へ商人が来るようになり、科学技術を知る機会を得た。そこで国は水陸両用車を別の国に発注し、かつての同胞の元へ選抜された一団を送り込むことになった。そして今に至るという。


   その話を聞き、フォトと旅の一団は号泣した。だがアルファだけは違った。この少年は感情があるのかよく分からず、話の最中だけでなく長い間ずっと食事をしていた。だがみなが文句をいう様子はなかった。


   ついに海へと到着。再びフォトとみなが号泣した。海へと出たがみなが船酔いした。そしてついに目的の島を見つけた。だが近づいてみても森が見えるだけでひと気はなかった。大きな汽笛を鳴らして待っていると人影が見えた。それは全長二メートル以上の黒い毛むくじゃらな獣人と呼べるものだった。そしてそれらはだんだんと数を増やしていった。するとリーダーは上陸を指示し、さらにアルファに頼むと言った。するとアルファが全裸になり、超人的な肉体能力で船の上から海岸へ飛び降りた。


   さらにアルファの体がだんだんと変化し、島にいる獣人の姿のようになった。それはかつての我々の姿なのだとリーダーが言った。先祖は追い出された国で肉体情報を書き換えられ、戦場で活躍するために人と獣の境にいるものだった。そうなった人は自分の意思で人にも獣人にもなれた。新天地を探す際もこの姿をして過酷な旅をしていたのだった。だがこの姿であると寿命が縮むので、自分達は国が出来てからは獣人にならなかった。しかし、この島では獣人として生活が定着しているようだった。その場合意思疎通できるかが問題だったが、変身できるアルファが久しぶりに誕生したことで、今回の捜索計画も成立したのだと言う。


   だいぶ待った末にアルファが帰ってきた。まずは大量に食事を摂取し、それからだめでしたああと叫ぶと同時に泣き出した。獣人達にどう説得しようとしてもお前のいう歴史は知らない、お前は変装だと言ってきたのだという。すると外では獣人たちが丸太を持って投げつけてきた。水陸両用車はあわてて後退した。島を離れたが、フォトは今まで通り写真を撮り続けた。


   皆がどんよりとした空気になり、やむなく国へ帰還し対応を決めることになった。フォトの国に着くと、さっそく現像に取り掛かった。そして写真をまとめているとソウがあることに気付いた。そして拡大して現像するよう指示した。

 

 

オチ
   フォト達は水陸両用車に近づいた。アルファ一人だけに会いたかったが、散歩しているアルファに意図せず会うことができた。例の写真に写っていたのは、島と水陸両用車がだいぶ離れてもう見えないと思った獣人達が手を振る姿だった。


   そしてアルファは真実を述べた。獣人達には追い出されたのではなく共存は出来ないと説得されたこと。獣人になれない人と、人になれない獣人が一緒に暮らしていくのは難しいこと。アルファだから分かる獣人と人間の感覚の違いの差があり、感覚が異なる者同士が共存するのは難しいこと。リーダーに言わなかったのはその末の決断だと言った。


   フォトはそのことをリーダーに話すこともできた。だがあの時アルファが水陸両用車に帰って来たとき、人間時でも泣いていたことを鑑み、そのことを無駄にしないため黙っていることにした。

 


感想
   長い間別れていた人々の再会。そして結果は別居となった。真実は伏せられることとなったが、今回ばかりはその方がよかったか。無理に一緒に住む必要もないのかもしれない。本編中何気なく師匠達が登場している。山の上から見たという事は、パラグライダーか飛行機のどちらか見たのだと思うが。

 

 

[ 小説第19巻 ] 05:29 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.09.24 Sunday
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