キノの旅十八巻第三話 税金の国 感想 |
●税金の国 -Supply and Demand-
一言でいうなら:税金を払わないと見殺しにされる国
名言:(強いてあげるものはなし)
登場人物:キノとエルメス
話の長さ:約10ページ
備考:高報酬
あらすじ
高級住宅街を走っているとエルメスが火事に気付いた。現場に行くと消防車が来たのだが、目の前で燃えている家を消さず隣接している家の保護に努めていた。火事元の怪我を負った家主の男が叫ぶが、消防隊員は防火税金を払っていないですねとピシャリと言い放った。燃える家にはまだ妻が取り残されおり、三階の窓から助けてと叫んでいた。だが助けられる梯子車があるにもかかわらず無視された。女性はやむを得ず身を投げ芝生に落下、負傷した。救急車が来たが、税金を払っていないことがわかると救急隊員は手出しをやめた。家主は金なら払うと言ったが、それは贈賄だと断られた。
キノが事情を隊員に聞いてみると、この国の税金のシステムについて教えてくれた。税金の支払いは任意であり、納税者が必要だと思わなければ税金を払わなくていい、家庭教師等がいるので子供を学校に行かせなくてもいいと思えば、教育関連の税金を払わなくてもいいとのことだった。
オチ
家主はずっと叫んでいてキノに助けを求めてきた。キノはこの男が交通事故の税金を払っていること確認すると、エルメスで家主と妻を軽く轢いた。それにより彼らは救急サービスを受けることができた。後日。キノはたっぷりと報酬をもらった。
感想
とても狂気じみて怖いお話。目の前の人を平然と見殺しするというなかなか笑えない展開であり、情よりも国のシステムが優先という実にキノの旅らしいお話である。今回キノは今までで最も多くの報酬を受け取っている。冒頭、エルメスがビックビジネスと言っていたが、こういった非常時に手を貸して報酬をもらうというのもビジネスになるかもしれない。
キノの容姿と装備:黒いジャケット
エルメスの言い間違い:号泣上達値→正:キノは指摘しなかったが高級住宅地(累計言い間違い数:41)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:244)
キノが危害を加えられそうになった回数:0(累計数:50)
国の技術レベルと特産物等:現代・税金システム
収穫:携帯食糧・弾薬・たくさんの宝石