キノの旅十八巻口絵 草原の話 感想 |
●草原の話 -Ringer-
一言でいうなら:弔いの鐘がある話
名言:(強いてあげるものはなし)
登場人物:キノとエルメス
話の長さ:数ページ
備考:国外
あらすじ
道を走っていると石碑のような板が道の脇に立っていた。それはどんな材質でできているか分からないが銀色でピカピカで、真南に進めば二つ目の看板があると文字が書かれていた。指示通り探してみると看板があり、今度は200メートル先に大きな金属の板があるのでパースエイダーで撃ってくださいと書かれていた。キノは弾の無駄だと嫌がったが、エルメスに押されて狙撃することにした。
キノはサプレッサー付きフルートと取り出し目標を見事に狙撃した。すると、優しく涼しげな音色が聞こえた。撃った金属が鐘のように作用したのだった。さらに次の瞬間、キノの四方八方から音が響き渡った。エルメスによると共鳴であり、どこか見えない場所にも板があるのだという。音は当分続きキノは終わるまで聞いていた。キノはフルートをしまい空薬莢を回収、なんだったんだろうねとエルメスと話し、発進した。
オチ
キノが狙撃した板の裏には、「一冬で四万八千七百三十三人が飢えて死んだ」「八百七十三人は彼らを忘れない」「一人は、この鐘を鳴らす」と書かれいた。
感想
この素晴らしい仕掛けは死者を弔うものだった。このお話は見開きにより横長になり、それを存分に生かしたフルートを拝む事ができる。これは本巻あとがきによると、著者の架空銃だったフルートをイラスト化してくれたとのこと。
よく知らないのだが、サプレッサーを付けたまま狙撃するのか。ゲームのメタルギアソリッドをやっている身からすると、サプレッサーは弾丸以上に消耗が激しい貴重品のイメージがある。まあこのお話だとサプレッサーを付けないと良い音色を妨げるかもしれない。
追記
銃をデザインのは漫画家の秋元こうじさんで、著者時雨沢さんとの打ち合わせの末デザインが決まったとのこと。経緯をまとめた秋元さんのツイッターまとめはこちら。⇒https://togetter.com/li/736409
キノの容姿と装備:黒いジャケット(イラストのみ)・フルート
エルメスの言い間違い:なし(累計言い間違い数:40)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:244)
キノが危害を加えられそうになった回数:0(累計数:49)
国の技術レベルと特産物等:国外
収穫:なし