キノの旅十七巻第三話 時計の国 感想 |
●時計の国 -Memento Mori-
一言でいうなら:生まれてからの経過時間の腕時計をしている国
名言:「まあ、こうして喋っている時間は、一緒だからいいよ」
登場人物:キノとエルメス
話の長さ:約20ページ
あらすじ
これから行く国は科学技術があまり進んでない、他国との交流が細々とした国らしい。噂通り門番である兵士の装備は槍で古めかしいものだったが、国の中では会う人みなが必ず時計を付けていた。それなら時計屋はさぞかし儲かっているのだろうと店を探したが、見当たらなかった。そこで近くにあった果物屋さんの店主に聞いてみることにした。聞きたいことがあるが開店時間前なら出直すとキノは言ったが、「"開店時間"って、なんだい?」という意外な答えが帰ってきた。
そこで今何時かと聞くと、店主は自分の時計を見て、四十八年と一ヶ月と四日と三時間と四十三分だねと言った。そして皆がしている時計は売っているものではないこと、それに旅人さんが国に住み始めたとしても生まれた正確な時間が分からないので時計をもらえないとのことだった。
オチ
この国でみながしている時計とは、その人が生まれてから現在に至るまでの時間を示す時計であった。そしてみなに共通する時間というものは存在しなかった。店主はそんなのがあれば時計に縛られた生活になり、やがては心が壊れてしまわないかいと言った。
店の人に教わった国の墓地に来た。そこにはいろいろな形のした墓石があったが、どれも必ず時の止まった時計が備え付けられていた。
感想
現実世界ではみな共通した時計の元に暮らしている。それは確かに時計に縛られて負担を強いられていそうではある。だが時計があることで物事の開始時間、たとえば好きな番組が始まる時間を把握でき、きっちりと初めから最後まで見れるという恩恵がある。
エルメスはキノがキノになった時から今に至るまでの時間を言えるらしい。物語とかで天才肌の人が言いそうである。キノの名言がとてもいい。好きな人と時間を共有できることのなんと素晴らしきことか。
キノの容姿と装備:黒いベスト・白いシャツ・パースエイダー(右腿にはホルタ―が一つ)・鞄
エルメスの言い間違い:なし(累計言い間違い数:37)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:217)
キノが危害を加えられそうになった回数:0(累計数:47)
国の技術レベルと特産物等:中世以上
収穫:美味しい野菜と鶏肉の蒸し焼き・大きな葡萄