キノの旅十三巻第一話 昔の話 感想 |
●昔の話 -Choice-
一言でいうなら:革命に関与した師匠達の話
名言:「自分だけは笑えるときに笑おうと思いますよ」
登場人物:師匠と弟子、シズと陸とティー(直接記述なし)、キノとエルメス(直接記述なし)
話の長さ:約30ページ
備考:戦闘あり・複数主人公
あらすじ
行く先を千人以上の原始的な武器を持つ痩せ細った人々が立ちはだかっていた。師匠と弟子は50歳ぐらいの政治家の依頼により、彼を護衛しこの先を突破しなければならなかった。
二日前、二人が入国しようとすると最初は断られた。この国は独裁政権による悪政が続いていたが、ついに限界が訪れ無政府状態になりかけているのだという。しばらくして、それを聞きつけた政治家の一人が入国と引き換えに護衛の依頼をしてきた。
そして師匠達は行動を開始した。トラックで群衆のもとへ進撃。群衆達が近寄ってくると自動連射式グレネードで吹き飛ばした。トラックの中で震える政治家に、弟子は気楽そうに言う。気にすることはない、彼らの体は吹き飛んでも自分たちは痛みを感じない、私腹を肥やすとき貧民が苦しんでいるの感じないのと一緒。
そんな調子で師匠達は進軍路をグレネードで確保しトラックで走破、包囲網突破に成功した。そして味方の部隊と合流、彼らと別れた。これからどうするかと弟子が聞くと、この武装トラックをさきほどの群衆に売り渡すという。危険じゃないのかと弟子、だがその時は皆殺しにすると師匠。
その後はどうなったのか、どうして売ることにしたのかと森の中のログハウスの女の子。群衆にトラックを売ることで民衆側の攻撃力が上がり、結果的に騒動の被害がすくなくなるといい思ったと老婆。そして、助けた政治家も民衆もどうなったかも確かめなようがないという。全員が笑顔でいられる世界はあると思いますかと女の子。老婆はいいえと言い、名言を残す。
オチ
シズ達は革命記念館に来ていた。目の前にあるトラックは重要な展示物であり、この兵器を革命の父である初代大統領が使ったことで被害が少なく済んだと言う。そしてそれに関わった二人の旅人を知らないかと聞かれた。
話を聞いた女性の祖父は、国から逃げ今の国にやってきたのだという。そして身を粉にして働き大統領に上りつめた。それも元の国での反省と、二人の旅人への感謝からきていたそうだ。その旅人を知らないかと女性が聞くと、キノは知らないと言い、ちいさな笑顔を作った。
感想
師匠達は多くの人を殺したが、どこまでも非道というわけではない話。自分たちが何気なく生きている瞬間、どこかでだれかが死んでいる。だが一人でみなを救うことができない。それならまず自分を大切にし、次にまわりの人に協力すれば、多くの人に命が行き渡りはしないだろうか。
師匠達の容姿と装備:自動式パースエイダー・リヴォルバー・ゴーグル・四輪の小型トラック・自動連射式グレネードランチャ―
キノの容姿と装備:黒いジャケット・リヴォルバー
殺害人数:60以上、威嚇殺害10人ほど+約千人の包囲網突破なので50人は殺してそう(師匠達の累計殺害人数:106)
師匠達が狼藉を働いた回数:0(累計数:7)
国の技術レベルと特産物等:現代
収穫:なし