キノの旅漫画シオミヤイルカ版 感想(ネタバレあり) |
●キノの旅漫画 -the Beautiful World-
著者:シオミヤイルカ/マガジンエッジKC
単行本発売:2017年7月〜
登場人物:キノとエルメス、初代キノ
この漫画について
この漫画はキノの旅アニメ二期の3ヶ月ほど前に単行本が発売され、キノの旅シリーズ第二波とも言えるマルチメディア展開のさきがけを担ったといえる作品である。漫画一巻のあとがきによると、キノの旅はアニメ化やゲーム化はすでに遂げられていたが、なかなか漫画化はなされず、長年経った末のようやく漫画化されたらしい。これはコンテンツのメディアミックス展開では、漫画化が手始めに行われる慣例であり、このように遅くなったのは珍しいことだと触れられている。
ストーリーは原作準拠であり、それを軸に漫画化がなされている。デザインに関しては、小説イラストのキノのデザインと比較すると、漫画のほうが等身が高く顔もどこか女性っぽいように思える。意外だったのは収録話数で、漫画第一巻の場合前四話+プロローグとエピローグとなっており、少ない印象を受けた。しかし小説は文章であり、その分いくらでもボリュームを盛ることができるのだと思った。
そして特筆すべきは小説版著者時雨沢恵一氏の出番が多いということ。巻頭カラーの2ページはイラストと時雨沢恵一氏による小説話の捏造回からはじまり、あとがきには漫画作者ではなくなぜか時雨沢恵一氏のあとがきが載せられているということ。ちょっと出しゃばりすぎじゃありませんかねぇ?
第一巻
・口絵?「大人の国」より捏造
・プロローグ「森の中で・b」
・第一話「大人の国」
・第二話「人の痛みが分かる国」1/2
・第三話「人の痛みが分かる国」2/2
・第四話「レールの上の三人の男」
・エピローグ「森の中で・a」
・あとがきっ!