キノの旅を総括したい

"世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい"
そんな世界を余すことなく総括する、キノの旅まとめサイト。ネタバレ注意


   
 〜 管理人コメント 〜

毎週金曜25:00頃より
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  完成! キノの旅
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キノの旅 the Animated Series
中巻(初回限定生産特典ドラマCD)


 
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キノの旅XXI 感想(ネタバレあり)

●キノの旅 -the Beautiful World-
「極限状態で起こったことを― そこにいなかった人間は理解できない。 そこにいた人間もまた、理解できない。」 -Guess What?- こぼれツイート
発売日:2017年10月7日
登場人物:キノとエルメス、シズと陸とティー、師匠と弟子、フォトとソウ

 

 

この巻について
   キノの旅アニメ2期とほぼ同時に公開された小説21巻。今回は珍しく物語のタイトルに「〜話」が見受けられない巻である。また師匠の弟子の出番がとても少なく4ページしかない。

   本を開くとすぐに巨人の絵が出てきて圧倒される「巨人の国」、昨今の話題となったテーマを取り扱う「有名になれる国」と「Nの国」、名前がかっこいい「完璧な国」、そして「女の国」では師匠の旅立ちがついに明かされる。

   あと、なぜかあとがきが2つも。

 


目次
プロローグ「見える真実・b」
口絵「巨人の国」
カラーなあとがき
第一話「有名になれる国」
第二話「美男美女の国」(シズのお話)
第三話「Nの国」
第四話「読書が許されない国」
第五話「満員電車が走っている国」
第六話「消えた国」
第七話「完璧な国」
第八話「鍵の国」
第九話「女の国」
第十話「毎日死ぬ国」
エピローグ「見える真実・a」

あとがき

 

[ 小説第21巻 ] 13:25 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.08 Sunday
キノの旅21巻口絵 巨人の国 感想

●巨人の国 -Skyscrapers-
一言でいうなら:宗教令の都合で巨像ビルを建てる国
名言:(強いてあげるものはなし)


登場人物:キノとエルメス
話の長さ:数ページ

 

 

あらすじ
   「な、なんだ、あれ……?」。絶句したキノの目には巨人達が映っていた。ざっと三百メートルほどある巨人が四十人以上、みなが手を繋いでいた。エルメスによるとあれは人ではなく像だという。早速国へ入り、近くで見てみることにした。
   国の中から見上げる像は巨大で、外観はとても精巧に作られていた。一方で像の足元にひと気はなかったが、偶然自転車で通りかかった住人がいた。


オチ
   住人によるとこの巨像はビルであり、国土が狭い故に建てられたそうだ。外観上は窓がないように見えるが、実際はマジックミラーとなっており中から外を見れるとのこと。また、冬は寒いこの国では地下街が発達し、巨像の入り口もそこにあるそうだ。ビルについては分かったが、なぜ人の形なのかとキノは聞いた。理由は、宗教令により神様の像より高い建物を建てることができないためだった。さらに、像が手を繋いでいるのは巨像間を行き来する橋の役割をしているそうだ。
   これを観光名所にするつもりはないのかとエルメス。だが住人はこれをただのビルだと言い、それよりも珍しい旅人さんをみなに見せたいと言った。

 

感想
   本を開きすぐに巨像の絵が飛び込んできてインパクトがあった。やはり巨像や巨大建築をみると圧倒される。管理人は、ゲームの「バイオショックインフィニット」や「ゴッドオブウォー」における巨大建築が好きであり、現実世界においても都心のビルを見て興奮する。巨大な建造物を作る人間。どうやら人間は立地が良く土地が狭いという理由ぐらいで、巨大なビルを作ってしまうのだから凄いものである。

 

 

キノの容姿と装備:不明(イラストに黒いジャケット)
エルメスの言い間違い:なし(累計言い間違い数:39)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:245)
キノが危害を加えられそうになった回数:0(累計数:48)
国の技術レベルと特産物等:近未来・巨像建築
収穫:なし

 

[ 小説第21巻 ] 14:41 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.08 Sunday
キノの旅21巻 カラーなあとがき供ヾ響

●あとがき -Preface-
一言でいうなら:2度目のカラーなあとがき

 

内容
   前回のカラーなあとがきは2003年の7巻だったこと。その当時もアニメ化があったこと。さらに、なんと2度目のアニメ化がなされたこと。未来への質問と答えのこと。そしてあとがきのアニメ化について。


感想
   同じネタで2度目とは、もうあとがきもネタぎ…。それはともかく、現在放送中のアニメ「キノの旅」。実は公開エピソードがすでに発表されているのだが(詳しくはこちら)、その中には「いろいろな国」という原作未登場の回がある。この国で著者念願のあとがきのアニメ化がなされる可能性が…。

[ 小説第21巻 ] 22:07 - | comments(2) | trackbacks(0) |2017.10.08 Sunday
キノの旅21巻第一話 有名になれる国 感想

●有名になれる国 -On the Wave-

一言でいうなら:配信者にたかられる話
名言:(強いてあげるものはなし)


登場人物:キノとエルメス
話の長さ:約40ページ

 

 

 

あらすじ
   危険な斜面、特徴的にねじまがった木がある地方にいた。エルメスを走らせ国に入国。入国審査官によると、この国では今ラジオが流行しているという。そして、彼はラジオを聴くのも話すのもと口にした。だが話が途切れてしまい「話す」についての真意が分からなかった。

 

   城門が開き中に入ってみると、男女数人がキノを見つめていた。そしてそれぞれが何か実況しているように声を発していた。不気味に思ったキノ達はさっさと宿へ向かった。ホテルに入るとラジオが置かれていた。持ち運びができるようになっていたり、よくわからないカウンターがあった。キノは寝るまでそのラジオを聞いていた。

 

   次の日、キノは街を見て回った。住人のほとんどがラジオを携帯していた。キノは彼らから話しかけられたり手を振られたりと注目をうけた。しまいには全速力で走って突撃してくる者も現れた。いままで住人達を見てきたキノは、ようやく彼ら自身がラジオを配信放送していることに気付き、確認を取ると知らなかったのかと驚かれた。そしてみなから自分の放送に出てほしいと言われたキノは逃げることにした。だが後ろから来た大型セダンが進路を塞ぎ、危うく事故が起きるところだった。しかし運転手の男はまるで悪びれることなくキノに話しかけてきた。キノは公園の敷地内をエルメスで走り逃げた。


   逃げた先は田舎のようだった。空腹に耐えかねたキノは食堂がないかと見つけた老人に聞いた。ぶっきらぼうな老人だったが、キノを旅人だと知ると自分の家で食べていくように言った。美味しい食事にあやかったキノは、老人に話を聞いた。老人曰くこの国はリスナーを増やすためならなんでもやるゆがんだ国になってしまったという。例のラジオにはメーターがついており、それでリスナー数が分かる仕組みだった。それにより一部の才能がある人は成功したのだが、それを見て憧れた人がてっとり早く人気を得ようと、愚かなことをし始めたのだった。老人は嘆き、国の外にあった曲がりくねった松のように、歪んで大きく育ったシステムはもう戻らないと言った。エルメスがこのシステムを作ったのが老人だと気付いた。


   三日目の朝、再び先日の男がキノに絡んできて、しまいには国外にまでついてきた。城門が見えなくなったところでキノはエルメスをとめ、カノンを取り出した。それに反応し実況を続ける男に、ドドン、ドーン、ドーン…とキノは撃った。悲鳴を上げる男。するとキノが男に提案した。この銃は6発撃てるものであり、すでに5発撃った。そして弾倉を回転させたからもうどこに弾があるか分からない。これを使いキノと男で引き金を引きあうチキンレースをしようとの提案だった。男が悲鳴を上げるなかでキノは実行した。そのうちに男は気絶した。男のラジオを止めておこうということになり、エルメスが聞いている人に向けあいさつをし、キノも促されてそれをした。

 


オチ
   キノは最初に撃ったとき、一発撃ったと見せかけて二連射をしていた。エルメスで発進して道がすぐ急斜面になった。転落の実況中継があれば盛り上がっただろうが、今回のことによりキノに命を救われたと気付くといいねとエルメス。「のんびりできること」が国に求める一番重要なことだとキノ。

 

   男が目を覚ました。リスナー数を見て歓喜した。男は有名人になれたかなと嬉々として国に戻った。すると大量の人に行く手を阻まれた。みながマイクを突き付けてきて、さまざまな質問をしてきた。うるさい黙れと男は言ったが、誰も黙らなかった。

 

 

感想
   昨今の配信者を取り上げたお話。有名になるために派手なことをする。そういった考えが炎上を誘発し、ネットニュースの賑わせる。だがキノをはじめ、それに付き合わされる一般人からしてみればただただ迷惑である。


   かくいう管理人も、キノの旅についてのニコニコ生放送をやっていたり、本サイトについても最近のキノの旅新展開を受けアクセスが急増しており舞い上がっている。作中の男はどうしてそのような行動に走るのか。それを知るうえで、自分自身という実に格好の観察対象がいるではないか。


   配信をする管理人は一体何がしたいのか? 一言でいうと、皆に影響を与える存在になりたいのである。生放送を配信し皆がコメントをしてくれる。配信者ということで進行は自分が主導権を握っている。つまり、ちょっとした神様の感覚なのであり、日常においては人気者にしか為し得ない事なのである。そこでネットで配信し注目を受ければリスナーが増え、大きな記録を出せばそれだけ自身に影響力があることを実感、もしくは夢想するのである。


   だが、管理人をはじめ作中の男、さらには現実世界において有名人に憧れる人は、自身の行いのリスクを理解しきれているのだろうか。作中の男は今後、みなに付きまとわれたり好き勝手言われることになる。現実世界においても炎上を起こした配信者が職を失ったり、警察が関与する事態になったりしている。彼らはこのような事態になるのを予想していたとは思えない。いずれにせよ、故意のあるなしに関わらず、自分の行動にはそれに応じた責任を背負わされるのである。

   こぼれツイート

 

 


キノの容姿と装備:十代の中頃・カノン・茶色のコート・銀色のフレームのゴーグル
エルメスの言い間違い:割れ目達→正:悪目立ち(累計言い間違い数:40)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:245)
キノが危害を加えられそうになった回数:1、危険運転(累計数:49)
国の技術レベルと特産物等:近代
収穫:こんがり焼いた食パン+はちみつとハム・柑橘類のジャムで煮込まれた豚肉・茹でられた芋・お茶

 

[ 小説第21巻 ] 16:48 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.09 Monday
キノの旅21巻第二話 美男美女の国 感想

●美男美女の国 -Tastes Differ-
一言でいうなら:顔が整っているので移住を断られた話

名言:「なかみを、みてほしいもんな」

 

登場人物:シズと陸とティー
話の長さ:約10ページ

 

 

あらすじ
   城門に着くと覆面をした番兵が出迎えた。とりあえず入国許可は得たが、移民については中で聞いてほしいとのこと。しかし、おそらく無理だろうと言われた。理由は教えてくれなかった。
   街に入るとそこには美男美女しかいなかった。移民について聞いてみると、顔が整い過ぎているので無理だと言われた。この国には姉妹都市と言えるもう一つの国があった。同時期に建国され互いに交流をしていたが、決定的に違ったのが人の容姿の美的感覚だった。それにより両国では片方の国でブサイクと思われている人が、もう片方の国では美男美女ということになっていた。その結果、相互に美男美女と思われる国へ移住していった。
   それにより国中が美男美女ばかりとなったのかとシズが言うが、話し手の意識としては全くそのようなことはなく、自分達の無個性な顔で嫌がっているのであった。最後に、シズ達がもっと個性的な顔なら喜んでお出迎えしたのにと言われた。


オチ
   もうひとつの国へも行くことができたが、やめておいた。ティーが名言を言った。


感想
   ハンサムなシズ達が、その国ではブサイクだと思われて入国を断れた話。人を好きになるのに容姿は関係ないとは言い切れない。だがこの国ではそれが基準だった。それに対するまとめをティーの名言が見事に締めている。管理人としてはこの名言が絶妙で、台詞の趣旨・ひらがな言葉・普段のティーの口数少ない点、そこから生み出された「〜もんな」の部分が実に絶妙な言回しとなっており面白い。

 


殺害人数:0(シズの累計殺害人数:27)
シズの主張が認められなかった回数:0(累計数:6)
国の技術レベルと特産物等:現代
収穫:なし

 

[ 小説第21巻 ] 19:44 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.10 Tuesday
キノの旅21巻第三話 Nの国 感想

●Nの国 -N-

一言でいうなら:通信教育が義務教育の国
名言:「キノさん、十代中頃ですよね?」

 

登場人物:キノとエルメス
話の長さ:約10ページ
備考:三日間ルールキャンセル

 

 

 

あらすじ
   旅人は冬になると雪などで旅をすることが困難になるので、国に滞在する必要があった。数ヶ月は滞在するので、仕事を含めた生活が出来る国でなけらばならなかった。今回の国では同年代の人と同じ義務教育を受けることが滞在条件となった。

 

   与えられる衣食住は生活するうえで最低限なものだったが、旅人のキノにとっては夢のような環境だった。そしてこの国で言う学校、部屋にあるコンピューターの画面の講師の映像で勉強をした。映像なので分かるところは早回ししたり、分からないところは見返したり、それでも分からなければメールで質問することができた。最低限の基準を満たせばあとは自由で、情熱があればさらに多くの勉強をしたりと、自分で計画を立てることができた。キノの場合、午前中は勉強にあて午後はのんびりと過ごした。
 

   月に一度の面接の日、キノはこのシステムについて聞いてみた。この国も過去には大きな学校があり、そこで大勢が一斉に勉強をするという仕組みだった。しかしこのシステムには欠点があった。十代の子がやりたい時間にやりたい事ができない、例えば星空を見るのが好きな子は学校に行くのが大変という点や、一人一人に習得度の差があるので覚えが遅い人も早い人も非効率という点。ほかにも大勢の生徒を一ヶ所に集めることで喧嘩やイジメを生み出す点が挙げられた。

 

 

オチ
   エルメスが同世代との交友関係はないのかと聞いた。いい質問だと言い面接相手がエルメスに二重丸をくれた。後日、キノのコンピューター画面に絵文字が現れた。同世代からの子からのメッセージだった。キノはあるコミュニティでメッセージのやりとりを始めた。月日が経ちキノに会いたいというメッセージがたくさん届いた。

 

   キノは黙ってコンピューターの電源を切り、ずっと壁にかかっていたゴーグルを手に取った。

 


感想
   通信教育が発達している国のお話。管理人の場合画面が相手だと怠けてしまったり、分からないことをスムーズに聞けないと思うので、うまく適応できそうにない。ただ、ありきたりの学校教育があるからこそイジメが起こっているという考え方はなるほどと思った。イジメが問題というよりも、学校教育の場がイジメを起こしているという視点、だがこのお話ではこの教育ゆえの弊害が現れなかったので、実際にやってみて問題が起きるかは不明である。このシステムの成否については、このお話のモデルであろう「N高」が今後示してくれるだろう。

 

   冒頭、キノは入国審査官に年齢を問い詰められ、「え? いや……、まあ……、長旅で、正確な年齢は覚えていないんですが」と答えている。そして最終的には高校一年生として教育を受けることになった。大抵十代中頃で済まされている年齢だが、ここまで突っ込んで聞いてくれるのは面白い。

 

   管理人が作成中のExcelデータベースには、一話における滞在日数の記録を設けようと思っている。"この惑星"の一年が365日か定かではないが、これにより作中でどれほど日数が経過しているかが分かる。予想では、とっくに365日を超え数年、それこそサザエさん時空な現象が起きているのではと見ている。

 

 


キノの容姿と装備:十代中頃・ゴーグル
エルメスの言い間違い:なし(累計言い間違い数:40)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:245)
キノが危害を加えられそうになった回数:0(累計数:49)
国の技術レベルと特産物等:現代・通信教育
収穫:習得知識

 

[ 小説第21巻 ] 22:16 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.10 Tuesday
キノの旅21巻第四話 読書が許されない国 感想

●読書が許されない国 -Read or Lie-
一言でいうなら:違法だといわれるとやりたくなる国
名言:(強いてあげるものはなし)

 

登場人物:キノとエルメス
話の長さ:数ページ
備考:口語がメインの話

 


あらすじ
   出国前に国の感想を求められた。キノはこの国の住人に読書好きが多いことを指摘し、なぜこのようになったか歴史を教えてほしいと言った。すると話し手はこう答えた。この国では本来読書は違法であり、国中で読んでいた住人は違法行為をしていると。なぜ堂々と違法行為をし、取り締まらないのか聞いてみると、過去にはこの国では読書が嫌われていたのだが、前国王は読書好きで国民も本を読むように啓蒙した。しかし押し付けられたのでは楽しいはずもなく、読書は全く普及しなかった。
   そこで現国王は奇策を案じ、本を禁止にした。すると読書嫌いだった人々が、禁止されているのなら魅力的なのかもしれないと勘繰り、手を出すようになったのだという。それにより今のような読書が盛んな国になったのだそうだ。


オチ
   エルメスが取り締まりや罰則がないのかと聞くと、あると言われた。警察は多くの違法行為を犯しているものを見つけ出し、"今月一番たくさん法律を破った者"と"その犯罪において得た感想"を新聞で公表しているそうだ。つまり月刊読破ページ数ランキングと読書感想文の掲載?とエルメスが指摘した。


感想
   禁止されているからやりたくなる。具体的な事例を挙げるのは避けるが、それらは禁止されている故に人を寄せ付けているのではという事である。しかし、だからと言ってこのように形だけの禁止が取り締まらないとなると、普通の法律も魅力を感じ破られないか不安である。

 

   英題の「Read or Lie」はライトのベルのR.O.D(Read or Die)が元ネタであろう。本作は長らく未完のまま時が流れていたが、2016年8月には10年ぶりの新刊12巻が登場。著者によると完結編となる13巻を一年以内に刊行すると宣言したが、いまだ刊行されず。管理人はR.O.Dのファンなので心待ちにしている。あとあまり公表する機会がなく放置してしまったのだが、「R.O.D これまでのシリーズを年表でまとめる」と題したサイトを作ったことがある。

 


キノの容姿と装備:不明
エルメスの言い間違い:なし(累計言い間違い数:40)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:245)
キノが危害を加えられそうになった回数:0(累計数:49)
国の技術レベルと特産物等:現代・読書
収穫:なし

[ 小説第21巻 ] 19:43 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.11 Wednesday
キノの旅21巻第五話 満員電車が走っている国 感想

●満員電車が走っている国 -No Pain. No Gain-
一言でいうなら:満員電車が刑罰の国
名言:(強いてあげるものはなし)

 

登場人物:キノとエルメス
話の長さ:数ページ

 


あらすじ
   鉄道網が発達した国で、キノ達は警報を鳴らす踏切にさしかかった。キノが止まると満員電車が目の前を走った。どの車両も満員で、スーツ姿の者達がまるで記録に挑戦するかのような詰め込まれていた。それが通過した後も遮断機は上がらず、次の電車が来た。その電車はさきほどと違い、とても空いていた。
   キノは、一緒に遮断機が上がるのを待っていた車の男に事情を聞いた。それによるとさきほどの空いていた電車が普通であり、満員電車だったのは「刑務所電車」なのだそうだ。それに乗っているのは素行の悪い囚人で、毎日朝夕二回、最低でも一時間運行するそうだ。


オチ
   4年前に採用され、これにより素行が悪かった囚人達も、乗らなくて済むならと刑務官のことをよく聞くようになったのだという。このアイデアは、ある旅人が故郷で一番キツかったことを話したのがきっかけだった。


感想
   う〜む、確かに満員電車が刑罰だとしたら嫌だなぁ。これについては実際にやってみても効果があるかもしれない。実は現実世界においてもこういった類の刑罰があるらしく、検索してみるといくつか出てくる。

 

 

キノの容姿と装備:不明
エルメスの言い間違い:なし(累計言い間違い数:40)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:245)
キノが危害を加えられそうになった回数:0(累計数:49)
国の技術レベルと特産物等:現代・鉄道
収穫:なし


 

[ 小説第21巻 ] 21:29 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.11 Wednesday
キノの旅21巻第六話 消えた国 感想

●消えた国 -What's Happened?-
一言でいうなら:川を渡って飛び地へ行く話
名言:(強いてあげるものはなし)

 

登場人物:キノとエルメス
話の長さ:約30ページ
備考:第三者が主体の話・行先方向描写・月日描写(アカシアの月二十日)

 

 

 

あらすじ
   特殊記録任務係を命じられたのでこの文章を書いている。自分を含めた5人の軍人と旅人1人にモトラド1台が装甲艦に乗り込んだ。目指すは本土から飛び地にある「西領土」と呼ばれる場所だった。

 

   本土の東側には巨大な湖があり、そこから国を貫き西に延びる大きな川がある。「西領土」はその川の上流にあり、木々の伐採の拠点である。切った木を川に流すだけで本土に辿り着くので、とても楽であった。

 

   だが半月以上前に異変が起こった。ある日を境に一切木々が流れ着いてこなくなったのだ。本土と西領土との通信手段はないので、高速艇を向かわせた。すると、血だらけになった使者が帰ってきた。唯一の生き残りの使者も恐怖を言葉にし絶命した。

 

   非常事態だと分かりすぐさま軍隊の派遣が叫ばれたが、その前に偵察隊を出すことになった。そこで選ばれたのが自分達と、こんな時に国を訪れたキノ達であった。旅人は荒事に長けており、モトラドは人間よりも優れた視界を持つためであった。

 

   西領土へ向かっていると、エルメスが何かが漂ってくると伝えた。それは砕かれた資材だった。その後も上流へ進むにつれ全国民が来ている服や、全国民がしている伝統的な髪の束部分までもが川を漂っていた。

 

   全員で今後の方針を話し合った。数人が帰還を主張したが、キノはそれとなく進行を主張した。その結果、探索続行が決定した。

 

 

オチ
   まさかこの文章の続きを書くことになるとは思わなかった。あれから五年、色々なことがあった。5年前のあの時、自分達はついに西領土へ到着した。そこには住人達が普通に出迎えた。西領土の大尉が歩み寄り友好的な会話が為されたが、その大尉の合図で一向は銃を突き付けられた。キノは自分を旅人だといい、入国を希望するとあっさり受け入れられた。

 

   一行は西領土を歩かされた。そこは本土の伝統と違い誰も青い服を着ず、長い髪をしておらず、鞭にたたかれることもなく、指導者の顔写真に頭を垂れず、見せしめに首を吊らされることもなかった。

 

   住んでいた自分達は気付かなかったが、本土は独裁国家であったのだ。それを商人が西領土の人たちに伝え、さらに武器や通信装置がもたらされたのであった。そして旅人であるキノ達は服が流れ着いた時点でそれを察知し、自分達の都合よく事が進むようにしれっとした顔で進行を促したのだった。

 

   その後、西領土は本土の解放を目指し戦闘になり血が流れたが、最後には本土の解放が成った。偵察隊一行のみなが家族と再会することが叶った。キノ達はあの後三日間滞在し、その際他国にこの国を話すと約束、それによりしばらくして商人が訪れた。再びキノ達がこの国に訪れたら大歓迎するつもりだが、いまのところ彼らが来たという知らせはない。

 


感想
   流れ着く服、そして髪。植民地の住人はどんな異形の物に襲われたのかと思いきや、全く違うジャンルの展開となるお話。そこで読み返してみると、そこに至る伏線が散りばめられていたことに気付かされる。そしてキノは何が起きたかを察知しており、自分の都合通り事が進むように仕組んでいるという狡猾さにも感心する。

 

   管理人が現実世界において飛び地で知っているのは、ロシアの飛び地「カリーニングラード」である。といっても作中のような植民地のようが感覚ではなく、ロシヤ本土領から離れ、陸続きであるものの他国領に阻まれ本土領とつながっていない土地である(海には面している)。知ったきっかけは、なんとなく世界地図を見ていて変わった表記だったことから知った。これを機にこの地方の歴史を少し調べたのだが、複雑な立地の故ねまぐるしい歴史を辿っているようだ。

 

ウィキペディア「カリーニングラード」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%89

 

 

 

キノの容姿と装備:フルート
エルメスの言い間違い:なし(累計言い間違い数:40)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:245)
キノが危害を加えられそうになった回数:1、銃を向けられた(累計数:50)
国の技術レベルと特産物等:近代・材木産業
収穫:おかげで旅の足になった

 

 

[ 小説第21巻 ] 20:07 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.12 Thursday
キノの旅21巻第七話 完璧な国 感想

●完璧な国 -On Demand-
一言でいうなら:AIが作る完璧人間
名言:(強いてあげるものはなし)

 

登場人物:キノとエルメス
話の長さ:約20ページ
備考:時系列記述(鍵の国以降)

 

 


あらすじ
   久しぶりにエルメスを操縦していて転んでしまった。原因は岩で、小石に思えた物は地面に埋まった大きな岩のようだった。キノはめんどくさそうにエルメスを起こし再び走り出した。走行中、エルメスがモトラドにもさまざまなタイプがあり、メリットとそれに伴うデメリットを話した。


   辿り着いた国はとても機械が発達した国であった。ホテルの一室は全てがコンピューターで管理されており、キノがしゃべるとそれに反応して機械がしゃべった。この事について注意書きが書かれていたが、目のいいエルメスでないと気付きづらいものであった。


   次の日。国の住人に新人類の誕生だと聞かされた。それは三歳程度育てた子に、教育を人間を介さず全てをAIに任せるというものだった。その子達にはこれがAIの実験ということや、外の世界には待っている人達がいることを伝えてあった。また完璧な人間を求めるということで、さまざまな願いが込められていた。


   そして、AIに育てられ15歳になった子供達のお披露目となった。登場した彼らはとても聡明そうに見えた。テレビカメラを向けられた彼らはしっかりとした受け答えをした。画面にはAIの「新人類を生み出す任務は果たせたと思います」というメッセージが表示された。成功だと湧き上がる観衆。成功なのかなとキノ。

 


オチ
   これからはAIにより子供を教育していくという宣言を聞いてから、キノとエルメスは出国した。キノはエルメスが何かに気付いたのではと問い詰めると、エルメスは言った。例のAIのメッセージが表示された際、人間が見えないような小さな文字で、要求仕様の達成が不可能だったので、全員の脳にAIが言動をコントロールするためのICチップを入れた。人間が調べても分からないようになっている。なお製品の品質に問題はないとのことだった。

 


感想
   人間が求めた無理な仕様を達成するために、AIが現実的な決断を下したお話。これにより教育を受けた子供の言動は機械によりコントロールされ、自意識を行使する事ができなくなってしまう。機械は優秀だが融通が利かないということを面白く表現したお話である。現実世界でもAIの特異な行動がニュースとなるが、この調子で人間の手を離れしまいには人間を支配しそうで不安である。

 

   今回のお話で思い出したのは、往年のSF映画をリブートした「ロボコップ」。そのワンシーンで、ロボコップは撃つ際のためらいが生じることで、ロボットに比べ反応速度が遅れてしまうことが問題となった。そこで博士は仕掛けを施し、ロボコップの人間自体には自意識があると見せかけて、実際はソフトにより体を動かすようにしたのだった。このようにAIが人間を支配する暁には、人間はAIにより支配されているということすら気付かないのかもしれない。

 

参考動画:ニコニコ動画「ロボコップ2014 模擬戦闘シーン」http://www.nicovideo.jp/watch/sm25572061?from=125

 

 

 

キノの容姿と装備:リヴォルバー
エルメスの言い間違い:石材関所→正:キノは指摘しなかったが適材適所(累計言い間違い数:41)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:245)
キノが危害を加えられそうになった回数:0(累計数:50)
国の技術レベルと特産物等:近未来・機械技術
収穫:快適なホテル

 

 

[ 小説第21巻 ] 22:14 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.12 Thursday
キノの旅21巻第八話 鍵の国 感想

●鍵の国 -The Key of Tomorrow-
一言でいうなら:常に鍵を捻る必要がある話
名言:(強いてあげるものはなし)

 

登場人物:師匠と弟子、キノとエルメス
話の長さ:約20ページ
備考:複数主人公・行先方向描写・時系列描写

 

 

あらすじ
   すがすがしい気候の中、黄色い小さくてぼろぼろ車は走っていた。師匠がぐっすり寝ている脇で、弟子が眠そうに運転をしていた。弟子が師匠に軽く声をかけても反応しない。しまいには弟子が寝ている間に撃つと言いかけた瞬間、師匠が弟子に銃を突きつけた。弟子はヒヤリとした。師匠曰く殺気を感じたとのことだった。

   入国した国はさして科学技術の発達していない国であった。二人には国の住人がみな、首から鍵をかけていることに気が付いた。師匠が住人にそれは何かと聞くと、分かりませんという答えが返ってきた。


   分からないって?とエルメス。そのまんまの意味だよとキノ。そしてキノは師匠から聞いた話を続ける。その国は大昔からのしきたりで鍵を一人に付き一つを保持し、亡くなるとその子供達に与えられ、余れば足りない家庭に配られるのだった。そして彼らはその鍵を使い、国の中心にある石板に差し込んでは捻(ひね)っていた。だが自分達がなぜそんなことをしているのかは知らなかった。
   国に辿り着くと、住人達はすでに鍵を首に下げておらず、国の中心で鍵を捻る人も少なくなっていた。例の石板へ行きエルメスにそれを見せたが、何と書かれているかエルメスは分からないと言った。


オチ
   国を出たキノはエルメスを問い詰めた。するとエルメスが、あれは大陸弾道弾を発射させないための鍵だと言った。石碑によると、もし我が国を滅ぼそうとすれば、世界中に核弾頭付きの大陸弾道弾を放つと書かれていたのであった。そして、鍵が差し込まれなくなった時がその時なのでだった。


感想
   鍵を捻らなくなったら最後のお話。よく映画で核ミサイルする際に2人同時にキーを回すシーンがあるが、この国では鍵を差し込むことで発射を防いでいた。だが長い月日が流れその記憶が失われてしまった。こんな大変な秘密であればしっかり受け継いでもらわない大変なことになる。キノ達は言わずに去ったが、言うべきだったのでは。

 話の序盤、弟子の殺気に師匠が気付いた。冗談でそんなことをしたと記述もあるが、弟子は悪戯心で試しにと殺気を出してみたのだと思う。
   いろいろと時系列考察ができそうなお話。作中、ずいぶん昔ほとんど消えかけていた古い文字を読んでくれ、ボクもその国の人たちも助かったとの記述や、「キノの知らないエルメスかも?」という台詞は、同じ巻の「毎日死ぬ国」を経た台詞にとれる。

 


キノの容姿と装備:十代中頃・黒いジャケット・ゴーグル
エルメスの言い間違い:なし(累計言い間違い数:41)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:245)
キノが危害を加えられそうになった回数:0(累計数:50)
国の技術レベルと特産物等:中世・近未来・鍵
収穫:空の燃料缶と引き換えにもらった大量の保存食糧

 

 

[ 小説第21巻 ] 19:35 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.13 Friday
キノの旅21巻第九話 女の国 感想

●女の国 -Equalizer-
一言でいうなら:師匠の旅立ちの話
名言:「いいでしょう。私は、あなた達の"師匠"になりますね」

 

登場人物:師匠、レジ―、アルト
話の長さ:約40ページ
備考:戦闘あり・師匠の旅立ちの話

 

 

あらすじ
   パースエイダーの発砲音が鳴り響いた。レジ―は師匠にゴム弾で撃たれた。レジ―は師匠にこってり痛めつけられ、今度までに射撃訓練と筋トレを欠かさないように命じられた。レジ―が室内戦闘訓練場を後にすると、外には赤いオープンカーが止まっていた。


   アルトと呼ばれた男が敬語を使い恭しくレジ―を迎え入れた。だが車に乗りほかの人から会話を聞かれる心配がなくなると、いわゆるタメ口で話し始めた。その方がいいよとレジ―は言い、この国の理念である女尊男卑からなるルールに苦言を言った。この国のあらゆる面で女性優位で男性差別が行われていた。だが男であるアルトは、それは女性がヒトとして優れているからだと答え、この事は公の場では言わないように、知れれば治療院行きで亡くなった両親が悲しむと言った。話は変わり、アルトはついに車を所持する許可を得たと喜んだ。レジーも喜びクルマはどうするのかと聞くと、黄色小さいやつにすると答えた。

 

   レジ―は師匠の前でライフルの射撃をしていた。それをしつつレジ―は、師匠にこの女社会をどう思うか質問をした。レジ―としては男女が協力していけばよりよい国になるのではという意見だったが、師匠はあまり賛同してくれなかった。

 

   レジ―はうかない様子だった。アルトがどうしたのだと尋ねると、冷静に戦った事で師匠に念願の一撃を与えられたのだが、長年の夢が叶って腑抜けてしまったのだという。話を変えクルマはどうとアルトに聞くと、もう少しで許可証がもらえるとのことだった。レジーは国外で走ってみようと言った。するとアルトは国の外へ行くのを不安がった。

 

   再び師匠と訓練をしたが、今日も師匠には敵わなかった。更衣室に師匠が来た。そして、レジ―達が国の外へ出て行こうとしていることを見抜かれた。レジ―は師匠が送り出してくれると言われ感謝すると、師匠は国の外で見聞を深めてくることはいいことだ、何を見ることになっても負けないようにと言った。レジーがはいと返事をすると、たぶんそれが一番難しいことなのですよと師匠は言った。

 

   夏真っ盛りの早朝、ついにレジーとアルトの準備が整った。新しい車、リヴォルバーにライフル、旅荷物が揃っていた。城門が開き、ついに2人は車で走り出した。初めて見る国の外の景色に、2人は感動していた。レジーはこのまま2人で、どこまでも行ってしまってもいいと言った。

 

   目の前に商人達のトラックが四台見えた。商人の一人が女の強い国から来たのかと聞いてきて、一緒にお茶をすることになった。商人達は8人で数人は常に周囲を警戒していたりと、旅に手慣れた様子だった。その光景を2人は興奮しながら見ていた。

 

   お茶会は和気藹々(わきあいあい)と進み、ずいぶん時間が経った。商人の男は最後にと、アルトにあの国で一生を終える気かと言った。すると商人の一人がレジーを羽交い絞めした。商人の男はアルトに、あの国では女が強いということの異常さを説き、さらには自分達の奴隷である鎖につながれた女達を見せつけた。そしてアルトに、この世界で力があるのは男であり、レジーを好きにしていいんだと言った。商人の男はレジーの持っていたリヴォルバーを奪い、アルトに持たせた。アルトは最後にレジーは悪くない、国のシステムが悪いんだと言った。そしてレジーは撃った。それはレジーの胸に直撃した。

 


オチ
   その瞬間、レジーは自らの右肩の関節を意図的に脱臼、男による拘束を解き、男から奪ったナイフで刺殺、さらに男からパースエイダーを奪っていき、立て続けに商人達全員殺した。そして最初に撃ったアルトに近づいた。アルトの銃は、殺人は避けたいと思ったレジーの意向により一発目だけがゴム弾だった。そして、人生初の殺人は全然大したことはなかったとレジーは言った。そしてリヴォルバーを持ったアルトに笑顔で話しかけた。一発だけ発砲音が轟いた。


   男達の死体の後始末をし、宝石類は車に詰め込み、使えそうなパースエイダ―は失敬した。そしてずっと黙って座っていた奴隷の女達に、残ったトラックなどはあなたたちの物だと言った。ようやく一人がしゃべり、運転の仕方が分からない、だから教えてほしいと言った。レジーは満足そうに頷き、あなた達の師匠になると言った。


   去りゆくトラックを見送り、レジーは車の脇へやってきた。そして、旅にでよう、気の向くまま飽きるまで、またはこいつが壊れて走れなくなるまでと言った。黄色くて小さくてピカピカの新車は、勢いよく走り出した。

 


感想
   まさかのレジー=師匠だったお話。管理人としては最初から作中で「師匠」と呼ばれる人がいつもの師匠ではないと思っていたが、レジーが師匠とは思わなかった。洞察力のある方であれば、黄色い車のくだりで気付いたのかもしれない。


   旅立ちから師匠は飛ばしているというか…。いきなり商人達8人を殺して言った台詞が、人生初の殺人は全然大したことはなかった、訓練通りに体が動いたと言ってのけるのだから凄いものである。そしてアルトは最後に自殺してしまったようだ(管理人はうっかり読み飛ばしてしまったのだが、ツイッターで優しい方に指摘してもらい気付いた)。しかし、気弱なアルトなのだから、強い男達に凄まれたらそれに流されてしまうのは分かる気がする。だがアルトはそんな自分を許せなかったようだ。

 


師匠達の容姿と装備:二十歳そこそこ・リヴォルバー・ライフル
殺害人数:9(師匠達の累計殺害人数:120)
師匠達が狼藉を働いた回数:1、正当防衛な殺人(累計数:11)
国の技術レベルと特産物等:現代
収穫:黄色い車・商人達が残した物

 

 

[ 小説第21巻 ] 23:22 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.13 Friday
キノの旅21巻第十話 毎日死ぬ国 感想

●毎日死ぬ国 -Are You You?-
一言でいうなら:寝ると魂が死ぬ話
名言:(強いてあげるものはなし)

 

登場人物:キノとエルメス
話の長さ:数ページ

 

 

あらすじ
   その国では毎朝、前の晩に撮影した自身の顔写真を額に入れ、祭壇に飾り祈っていた。それをみたキノとエルメスは住人に訳を聞いた。住人によると、私達は毎日寝る際に魂が死ぬものであり、その時の魂は二度と戻ってこない。起きたときは新しい魂になっていて記憶も引き継がれている。でも明らかに魂の違う別人であり、昨日の魂は死ぬ。そのために毎朝葬式をするのだという。
   エルメスが当然な疑問をぶつけるが、それを証明できるかいと言われる。さすがのエルメスもそれは無理だと言う。そして、それを念頭に今日一日を精一杯生きるべきだと言う。


オチ
   翌朝、キノが起きると「おはよう! だれかさん」といきなりエルメスが言ってきた。キノは驚いた。そしてエルメスが「あなたはだあれ?」と言った。ボクはキノさと答えた。エルメスは、それだけ分かればいいやと答えた。


感想
   文章の最後には「あなたはあなた?」と読者に問いかけるような締めとなっている。毎晩魂が死んでいるねぇ。信じられないという以前に、そういう感覚が分からない。むしろ管理人の睡眠の見解としては、眠ることで時間移動しているという感覚を持っている。寝て起きれば勝手に時間が経過しているのは当たり前の事。管理人はそれを、軽い未来へのタイムスリップのように思っている。そんな管理人が「あなたはあなた?」と問いかけられたらこう答える。「それ考える必要ありますか?」

 


キノの容姿と装備:不明
エルメスの言い間違い:なし(累計言い間違い数:41)
殺害人数:0(キノの累計殺害人数:245)
キノが危害を加えられそうになった回数:0(累計数:50)
国の技術レベルと特産物等:現代・葬式
収穫:なし

 

[ 小説第21巻 ] 20:59 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.14 Saturday
キノの旅21巻エピローグ・プロローグ 見える真実b・a 感想

●見える真実 -She is Still There.-
一言でいうなら:心霊写真を撮るお話
名言:(強いてあげるものはなし)


登場人物:フォトとソウ
話の長さ:数ページ

 

 

bパートあらすじ
   そして、その老人は写真を見て静かに泣き出した。その写真には愛する妻と六十年間暮らした家の室内が写っていた。フォトの持てる力をすべて出した渾身の一枚だ。老人は息子夫婦達に言う。お前達の言いたいことは分かった。この家に帰るためにちゃんと治療を受ける。息子夫婦達が感極まって父親の手を取った。フォトの仕事は終わった。
   最後にフォトがちらりとさきほどの写真を見た。ぼんやりと老婆が写った心霊写真を。


aパートあらすじ
   写真屋のフォトの元に依頼が舞い込んできた。今回の依頼は病室の父が喜ぶ写真というものだった。病気で入院した父親は、薬を飲まなかったり医者に反抗的だったりと治療に反抗的だった。そこで医者のアドバイスで、家の写真を見せれば早く家に帰りたくなるのではとなった。しかし別の人に写真を撮ってもらったのだが、その時は失敗してしまった。
   家の写真を見た父親はもう見たくないと言ったそうだ。父親は半年前に妻を亡くしたという。するとフォトは、父親を家に戻して見せると宣言し、母親の写真・薄いガラスとそれを直立させられる台・強力なスタンドライト等々を用意してほしいと言った。
   ソウはフォトが心霊写真を作ろうとしていることに気付いた。フォトは父親が愛する妻のいない家にはいたくないのだと思うと言った。数日後、一同は病室で父親に写真を見せた。


感想
   心霊写真…bパートを初めて見たときは驚いたが、aパートを読んで真相が分かった。それにしても今回のフォトは、平然と嘘の写真を作っていることが意外だった。前任者が失敗しているとはいえ、さして躊躇なく嘘をつくような子だったか。まあ嘘が人を救う場合もある。しかし嘘をつく場合はそれ相応のリスク、今回の場合は心霊写真が作り物だと知れて、父親がフォトの元へ怒鳴り込んでくる可能性があるという事を覚悟しなければならない。

 

 

 

[ 小説第21巻 ] 18:05 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.15 Sunday
キノの旅21巻 あとがき 感想

●あとがき -Preface-
一言でいうなら:日本に帰る飛行機内にて

 

 

内容
   いま自分はジェットストリームに逆らって順調にフライトしていること。アメリカのアニメイベントから帰るところだということ、そのイベントではキノの旅二期が取り上げられたこと。著者が過去にアメリカに住んでいたこと。さらに、キャビンアテンダントさんから機内にお戻りくださいと言われたなどなど。


感想
   そういえば著者の時雨沢恵一さんのツイッター(https://twitter.com/sigsawa)にもアメリカ出張時のつぶやきがあったなぁ。あの時のか。ところで、キャビンアテンダントさんから機内にお戻りくださいと言われたとあるが、つまり機外にいたということなのか?

 

 

[ 小説第21巻 ] 21:39 - | comments(0) | trackbacks(0) |2017.10.15 Sunday